SMILE GAME BUILDERで楽しむゲーム制作 第一回:Qpic『スーパーフックガール外伝』①
※本記事は、1月7日より開始した「SMILE GAME BUILDER」製作実演の連載です。
フリーゲーム作者による「SMILE GAME BUILDER」制作実演連載が開始 完成作はダウンロードして遊べる!
こんにちは、『スーパーフックガール外伝-for Smile Giving Birthday-』制作チーム代表のクストと申します。
僕たちは大学生による創作活動サークル「Qpic」という団体で活動しており、時間を見つけつつ音楽を作ったり絵を描いたりゲームを作ったりしています。最近ではボードゲームの制作も行っており、昨年のアナログゲーム頒布イベント「ゲームマーケット」では『かぐや姫と5つの難題』『サークルプリンセス』『旅行企画課』という作品を出展しました。
僕が代表として担当したのは『Super Hook Girl』『ニュー・スーパーフックガール』の二作です。また、サークルでは『EQLIPSE』という音楽ゲームも現在開発中で、もしよろしければそちらもフォローしていただけると嬉しいです。
SMILE GAME BUILDERで制作中のゲーム概要を紹介!
今回、SMILE GAME BUILDERで制作する本作の世界観は、2016年に公開したアクション・フリーゲーム『ニュー・スーパーフックガール』のスピンオフという立ち位置の作品ですが、本編を未プレイでも楽しんで頂ける内容となっています。
ゲームジャンルとしても、本編のようなビュンビュン飛び回るアクションゲームではなく、キャラクター同士の掛け合いを楽しみながら遊ぶ、会話と探索を主体としたゲームを目指して制作を進めています。
どのようなミッションが与えられ、どのようにこなすかはまだ開発途中のため面白そうなアイディアを試作中ですが、今後意識したい点は二つあります。
一つ目は、カメラワークを活用した気持ちのいい演出です。
僕たちがSMILE GAME BUILDERを使った際、一番魅力に感じた点が、自在なカメラワークです。ズームイン・アウトはもちろん、撮影の起点となる場所の移動も可能なため、他のツールだと表現が難しい演出を実現することができると感じました。このカメラ移動の面白さにハマって、作業スケジュールがかなりずれてしまいましたが(笑)
二つ目は魅力的な街づくりです。冒頭でも述べたように、本作は「探索」を主体としているため、街を歩くこと自体を飽きさせないための仕組みを考えることに注力しました。2Dツールの場合はそういった街を表現することが難しく感じ、毎回飽きさせないための別の手段を考えていたのですが、SMILE GAME BUILDERを使うことで簡単に立体マップを作ることができるため、思わず「うわ、探索したい!」となるような街を作れていると思います。
この点はまだ完成まで煮詰めますが、SMILE GAME BUILDERで作ったマップをテストプレイで歩くのは、制作者としても楽しく感じています。
ゲーム制作における「企画の考え方」とは?
今回の制作に関しては、使用するツールと「短編を作る」ということが先に決まっていたため、「SMILE GAME BUILDERでできることは何か」をリストアップしていきました。
普段だったら「何がしたいか」「どんな場面を見せたいか」といったことから考えるので、こういった制作は新鮮でした。その後に、プレイヤーを喜ばせるような体験を考え、それが実現できそうなシステム・ストーリーを考えました。
例えば、拙作『ニュー・スーパーフックガール』の制作の際は、水中を舞台としたステージ「オリオンオーシャン」で水中から水上に飛び上がった瞬間、輝く太陽が見えるといった体験を早期から考えていました。「このシーンを見せたい!」というアイディアはなるべく大事にしています。
本作もまだ開発段階ですが、プレイヤーに体験してほしいと思ったシーンはすでにテスト実装されています。思惑通りになるかどうかわかりませんが、プレイした人に楽しんでいただけるよう、引き続き頑張ります。次回の記事では、制作風景をお見せしつつ、こだわって作っているポイントなどお伝えできればと思います。
※本連載で制作しているゲームは完成後、作品を遊べるようにダウンロード形式で公開することに加え、SMILE GAME BUILDERを持っている人向けに、ゲームの実装の中身を見ることができるプロジェクトファイルも合わせて公開する予定です。