SMILE GAME BUILDERで楽しむゲーム制作 第2回:Qpic『スーパーフックガール外伝』②
※本記事は、1月7日より開始した「SMILE GAME BUILDER」製作実演の連載です。
フリーゲーム作者による「SMILE GAME BUILDER」制作実演連載が開始 完成作はダウンロードして遊べる!
SMILE GAME BUILDERで楽しむゲーム制作 第1回:Qpic『スーパーフックガール外伝』①
こんにちは、『スーパーフックガール外伝 –for Smile Giving Birthday -』製作チーム代表のクストです。前回の記事から引き続き、本作の内容と制作の背景を紹介させていただきます。
前回の振り返り
本作はWindows用RPG制作ツールSMILE GAME BUILDERを使って、キャラクター同士の掛け合いを楽しみながら遊ぶ、会話と探索を主体としたアドベンチャーゲームという方向性で制作を進めています。
また、カメラワークを活用した気持ちのいい演出、探索欲を刺激するような立体マップといったSMILE GAME BUILDERならではの機能をたくさん取り入れ、原作『ニュー・スーパーフックガール』を遊んでいただいた方はもちろん、未プレイの方にも楽しんで頂けるようなゲームを目指しています。
『スーパーフックガール外伝』の世界観・ゲームの目的
『ニュー・スーパーフックガール』よりも昔、まだ姉妹が小さかったころのおはなし。
かつて様々な偉業を成し遂げ、たくさんの人たちに尊敬されている「師匠」と、それに憧れて弟子入りをしている二人の姉妹、姉の「フック」と妹の「ピック」。三人は山奥の小さなお家で暮らしています。
ある雪の降る冬の朝、「師匠」の誕生日が今日であることにフックたちは気がつきます。夜になって師匠が家に戻ってくる前に、ふたりは無事街に出て誕生日会を準備することができるのでしょうか……!?
本作の特徴である「時間システム」について
主人公であるフックたちには「師匠が家に戻ってくる夕方までに誕生日会を準備する」というタイムリミットがあります。そこで、本作を特徴づけるシステムとして、「会話」「調べる」「場所の移動」など、プレイヤーが何かしらの行動をすることでゲーム内時間が進行していく「時間システム」を実装しました。
このシステムはただ単に制限時間を示すものではなく、午前中は営業していないお店、時間によって変化する住民の会話、特定の時間でしか発生しないイベントなどなど、物語の没入感をより増大させる目的で考案しました。また、2周、3周と繰り返しプレイをすることで、違った体験ができるようにすることも考えています。
ゲーム制作で課題となっているポイントは?
今回の制作において、「複雑なフラグ管理」「イベントの考案」などはあらかじめ覚悟して実装に踏み込んだので、想定通り苦労しています。しかし予想以上に苦労している点は、プレイヤーが何をすればいいのかわかりにくいというゲームデザイン上の課題でした。
例えば、本作の目的が「3日後に落ちてくる月から街を救え!」「15日後に迫る災厄の刻から世界を救え!!」といった非常に伝わりやすいものであれば、プレイヤーは「住民に対する聞き込み調査」「主人公の強化」というような行動を自然と取ることができます。
しかし本作の目的は「夕方までに誕生日会の準備をする」という、プレイヤーが取るべき行動が直感的に分かりにくいものです。これをどのように自然に達成させるか、ということが課題となっています。この問題はまだまだ格闘中で、次回の記事までに何かしらの答えを用意し、面白い作品を提供したいと考えています。
最後に、本作で使用するBGMを聴くことができるデモ動画を用意しました。完成版では他にも様々なオリジナル楽曲が登場予定なので、ぜひ聴いてみてください!次回の記事では、完成した作品を題材に、SMILE GAME BUILDERを使った制作の振り返り記事を執筆予定です。
※本連載で制作しているゲームは完成後、作品を遊べるようにダウンロード形式で公開することに加え、SMILE GAME BUILDERを持っている人向けに、ゲームの実装の中身を見ることができるプロジェクトファイルも合わせて公開する予定です。