「パズル」と「状態異常」の組み合わせが面白い、J-RPGライクな台湾発のスマホRPG『Hero Emblems』
スマホで遊ぶRPGというと今では『パズドラ』や『モンスト』を始めとするパズルと育成ゲームとRPGを組み合わせたようなものが多い。ドラクエなどをプレイしてきたゲームプレイヤーからすると隔世の感がある。
今回紹介するスマホゲーム『Hero Emblems』は、戦闘こそパズドラと同じような形式を取りつつも、ガチャや時間制限になるスタミナなどは存在せず、雑魚敵を倒してお金をためて装備やスキルを強くしたり、経験値を稼いでレベルアップしながらストーリーを進めていく。
見ていると和むかわいいキャラクターや世界観
本作は台湾在住のインディゲームデベロッパーHeatPotGamesが制作している。クラシックなJ-RPGの中に新しい要素を取り入れたゲームを作りたいという想いから制作された。
世界観は中世のファンタジー世界。とある王国でエンブレムを持つ戦士たちが魔王の復活を阻止するために冒険するというストーリーだ。
主人公となる戦士たちは、剣士のハワード、騎士のアルストン、魔法使いのエルザ、僧侶のトリスタの4人だ。ドット絵よりもはっきりとした絵柄ながら2頭身のキャラたちは見た目も動きもかわいらしい。
S-RPGの名作『伝タクティクス・オウガ』などのキャライメージを彷彿とさせる4人のイメージ絵
基本的にはワールドマップを移動して、村で装備やスキルを強化しつつ、目的地をたどっていくという流れになる。ワールドマップではランダムエンカウントも起こる。
一見、パズドラ風なようで難易度の高い戦闘
本作の肝である戦闘の紹介をしていこう。
上半分がキャラクター一行と敵モンスター。敵を倒して画面右横に進んでいく。最後のボスを倒すとクリアだ。下半分はエンブレムが落ちてくるパズルになっている。縦横に3つ以上同じエンブレムが揃うと、そのエンブレムのキャラが行動する。
剣のマークはハロルドの物理攻撃。盾のマークはアルストンの防御力回復or攻撃、六芒星のマークはエルザの魔法攻撃、赤と黄色の杖の先端のマークがトリスタの回復だ。各キャラごとに役割分担がされているので、それを考えながらエンブレムを消していくことになる。
4人でHPも防御力も(緑のバー)共有ということなので、1つのチームとして考えるのがいいだろう。
4つ揃えて消すと、スキルが発動するエンブレムが残る(光っているエンブレム)。5つ消すとスーパースキルが発動するエンブレム(形が変わって輝いているエンブレム)だ。各キャラが使用するスキル類はワールド画面であらかじめ設定しておける
右から2列目3段目にあり輝いている魔法のエンブレムが、消すとスキルが発動するエンブレム。
味方の行動はこれくらいで、次は敵の攻撃の説明に移りたい。敵の攻撃はターン制になっており敵によって異なる。そこまでは真新しさは全くないのだが、ここからが面白いところ。敵の攻撃には状態異常が付与されることがある。その状態異常はキャラクターに付くのではなく、エンブレムに付与される。例えば、炎属性の攻撃を受けるといくつかのエンブレムが燃え上がる。他にもエンブレムが消せなくなり固定される「鎖」や数ターン放置すると多くのエンブレムが炎に包まれてしまう「爆弾」などユニークで厄介な状態異常が次々と現れる。解消方法はそのブロックを消すかクリスタの状態異常回復かしかなく、特にボスが使ってくる状態異常には悩まされる。
炎と鎖(しかも二重)を受けている状況。自分のターンにとれる行動がかなり制限されてくる。
状態異常が増えてくる中盤以降、ブロックを消すよりも多くの状態異常が振りかかるため、要になるのは回復役のクリスタのスキル。回復量を多くするのか、状態異常を回復するのかなど、悩ましいところだ。
また、敵には属性が設定されており、攻撃の種類・スキルによってはダメージが通らないこともある。状態異常や属性といった要素を考えながら戦略を練る必要がある。
困ったときは、村で買えるエンブレムを買えるまでお金を貯めることをオススメしたい。エンブレムが強くなることによって攻撃力等の基本的な能力が一気に上がるため、格段に戦いやすくなる。
エンブレムによる強化。格段に戦いが進めやすくなるが、普通にストーリーを進めているだけだとお金が足りなくなる局面も。過去クリアしたステージには何度も挑めるのでレベル上げがてらお金を稼ごう。
現在、リリース直後ということもあり、難易度調整はまだまだこれからな場面もあるが、スマホでやりごたえのあるRPGをプレイしたい人にはぜひオススメの1作だ。
[基本情報]
タイトル Hero Emblems
制作者 HeatPot Games
クリア時間 10時間以上
対応OSと価格 iOS版:300円
購入はこちらから