名作スマホゲーム『Monument Valley』追加DLC『Forgotten Shores』公開!その魅力を紹介
2014年3月に公開され、幻想的で完成度の高いグラフィックと、エッシャーのだまし絵のようなトリックアートの謎解きが話題を呼んだスマホ、タブレット向けゲーム『Monument Valley』。2014年11月、その追加DLC『Forgotten Shores』が公開された。
幻想的なトロンプ・ルイユの谷で謎解きを。 トリックアート・パズルゲーム『Monument Valley』レビュー
元々、本編に含まれていたのは10個のステージ。1ステージ10分程度でクリアできてしまうため、その独特な世界観に浸るプレイ体験は心地良いにも関わらず、意外にあっさりと終了してしまうのが残念だった。
「もっとこの世界に長く居たい」「あっと驚く仕掛けを楽しみたい」。
そんなユーザーの気持ちに応えるかのような納得の出来の8ステージが遊べるので、さっそく紹介しよう。
Monument Valleyを起動すると、上部真ん中のアイコンをタップしよう。
右が新たに追加されたDLCだ。価格は200円。タップすると購入画面に移る。なおこの画面では既に購入済のため解除された絵柄になっているが、未購入時はロックされている。
Forgotten Shoresの各ステージは本編の付録という扱いだ。順番にプレイしなくても進めることができる。一番最初に表示されているのは7つのステージだが、全てクリアすると最終ステージが姿を現す。
唖然とするダイナミックな仕掛け
『Forgotten Shores』の目的は、『Monument Valley』と同じ。主人公の少女・アイダをゴールに導くこと。
基本操作はタップのみ。タップした場所に移動するので、ステージのギミックをあれこれ触りながら、誘導していこう。
とは言っても既に本編をプレイしたユーザーは知っているかもしれない。この世界はトリック・アートの世界。現実ではありえないような不思議な物理法則に支配されている。
追加DLCの各ステージには、それぞれに新たなテーマがあり、ギミックもそれぞれに固有のものが現れる。「そうきたか!」と思わず唸ってしまいたくなる仕掛けばかりだ。
付録三「ハルシオンの庭園」。まさかのエッシャーの絵そのままのギミック。水を流すことでステージを操作する。
付録六「虚構の砦」。横に向いたり、逆さになったり、方向が色々変わる。頭がかなり混乱するのだが、実はスマホを逆さまにすると…(画像を180度ひっくり返してみよう)
付録七「秘密地下牢」。本編の第8章にもあったが、一つの箱の中で移動するステージ。回転をしていくと次々色々な部屋が現れる様は秀逸。
全てを明らかにしてしまうと楽しみが半減してしまうので、ここでは半分の紹介にとどめておきたい。
後戻りがないゲームデザイン
この『Forgotten Shores』は本編『Monument Valley』と同様に触っていて楽しく、そしてパズルの独自性は強いが、頭をひねりながらステージの色々なところを触っていると自然と前に進める程よい難易度だ。どのステージも楽しい。それに加えパステルカラーの淡い色合いや幻想的な音楽などの世界観がうまく形作られている。
そんなこのゲームをプレイしていて気づいたことがある。
このゲームにはほとんど「後戻り」をする瞬間がないのだ。
謎が解けずウロウロと同じ道をいったりきたりすることはあるが、一度前に進むと同じ道を同じように戻ってくることは決してない。そして、いわゆる使い回しのように2つとして同じ道はない。色を変えただけというような安易なデザインもない。繰り返しが徹底的に排除されたデザインなのだ。
それゆえ遊んでいて飽きることがない。次はどうなるんだろうというワクワク感が常に存在する。一切の妥協をしないゲーム制作者のゲームデザインへの想いが感じられる。それほどに完成されたデザインだ。
操作はステージを触るだけということもあり、タブレットで子供と遊んでも面白いのではないかと思う。
追加DLC『Forgotten Shores』、そして本編『Monument Valley』。共に今年イチオシのスマホゲームであることは間違いない。
[タイトル]
Monument Valley
[ソフトウェアタイプ]
シェアウェア(有料、日本国内では400円)
追加DLC『Forgotten Shores』はアプリ内で200円で購入
[対応OS]
iOS 6.0以降、Android
[ダウンロード]
iOS版
Android版
[制作者]
ustwo
[プレイ時間]
トータルで約2、3時間、1ステージ約3分~15分