進化するバーチャルリアリティを体験するならイベントに行くべき!キスもできるぞ!Ocufes六本木&IVR展レポート
6月の終わり、Oculus Riftが取り上げられる2つのイベントが開催された。
24日に東京・六本木では、Oculusの体験会「キラ☆キラOcufes」、
25日から27日は東京ビッグサイトで3D・バーチャル・リアリティ展(IVR展)が開催された。
7月にはいよいよ開発者キット第2弾が出荷され、VR(バーチャル・リアリティ)はより多くの人にとって身近になるだろう。
2つのイベントを振り返りつつ、Oculus Riftの今後について考えてみたい。
進化する個人開発その1 エンターテイメント性
元々ブルーマングループの専用劇場として誕生した六本木ブルーシアター。
ミュージカルやライブ会場などエンターテイメントの会場として公演が行われている。
そのブルーシアターのロビーには、20台以上のOculus Riftが配置され、興奮で熱気に包まれていた。
今回は、六本木での開催。街の雰囲気も考えてイベント名も「キラキラ☆六本木Ocufes」と称し、いわゆるキラキラ女子にも体験したいという狙いがあったとのこと。
主催者によると来場者数は120名ほど。ところ狭しと並ぶコンテンツに来場者の歓声が上がっていた。
当日のコンテンツ一覧はOcufes公式サイトより見ることができる。
http://www.ocufes.jp/2014/06/796/
2人プレイのホラーゲーム
2人同時接続でドッキリなホラーを楽しむ。相手の姿も見えるので、「襲われてるよ!」「前進もう」などと声を掛け合いながら楽しめるのが新しい。
最後のシーンはホラーならではのドッキリにでなっており、時折悲鳴が上がっていた。
このコンテンツ、シンプルながら技術的には1台のPCに2台のOculus接続したマルチプレイ環境を実現している。詳しくは制作者(@yuujii)のブログを参照されたい。
http://2vr.jp/2014/06/25/roppongi-ocufes/
モトクロスバイク
HOME360°の中谷孔明さんの出展。乗馬レース「Hashilus」のバイク版とでも言うだろうか。モトクロスバイクに跨って、360度撮影されたバイクコースを走る。本物のバイクを使っており、さらに動きに合わせてスタッフがバイクを揺らしてくるので、臨場感満点だ。
進化する個人開発② 仮想現実へのアプローチ
女の子とキス
タイトル以上の説明は不要かもしれない。
仮想現実の中の女の子とキスができる。
もちろん感触がある。
このOculusの周りに色々なものを装着した装置をつける、女の子に近づくと、体験用にサランラップで丁寧にくるまれた唇グミが近づいてきて…ジャストのタイミングで口付けができる。
こうして
顔が近づいてきて
こうなります。
作者のあるしおうね(@AmadeusuSVX)さんが開発当初にニコニコ動画にアップロードしていた解説動画はこちら。
※体験会ということで今回はキャラクターは差し替えられていた。
Unityちゃんの体をこねくり回してあんなことやこんなことを…
こちらは人形を動かすと、画面の中のキャラクターもその通りポーズが変わるという「OcumaRion」(@mizuki_izuna氏作)だ。人形遊びの新たな可能性を感じさせられるとともに、この人形デバイス「QUMARION」とUnityの接続は自力でやってしまったという話だ。
仮想現実の中のキャラクターへはOculusRiftが出荷されて以来、様々なアプローチが試みられてきた。
触る(手に感触が帰ってくる)
握手する
添い寝する
コミュニケーションする
手を振ると振り返す
次々とアプローチを目にする度に毎回驚きが隠せない。
今後も色々なコンテンツが開発されるのだろう。
IVR展、ビジネスの可能性を探る
ここまでキラキラOcufesについて紹介してきた。一方のIVR展は3D、バーチャル・リアリティをテーマにした展示会だ。各企業が自分たちの製品を展示している。Ocufesとは打って変わってビジネスマンが行き交うイベントだった。
バーチャル・リアリティがテーマなので、Oculus Riftの展示を行っているもいくつかあった。ただし、シミュレーション用のコンテンツが多いが、作りこみの甘さなどから、せっかくの没入感を活かしきれていない印象があった。
筆者は、モデルルームと自動車の運転のシミュレーションを体験した。といっても残念ながら、作り物だという感触は拭えなかった。今後、より現実に近いものが作れるようになることに期待したい。
そんな中、異彩を放っていたのは、株式会社XVIの「エクストリームソファ」。現実のものと大差ない質感のソファが自然の中を疾走する。
エンターテイメントが先行するVR 没入感をさらに高めるための機器も
2つのイベントを振り返ると、Oculus Riftが本来はゲーム用のデバイスというもあるが、エンターテイメントのためのデバイスとして、活用が非常に進んでいるという印象を受けた。
海外では、その没入感をさらに深くするために、周辺機器の開発も進められている。
Virtux Omni
ランニングマシンのような見た目だが、全方位の歩行を可能にするデバイスだ。実際の紹介などはこちらを参照されたい(英語)。
このデバイスを使うと仮想現実の中を文字通り歩くことが可能になる。
Control VR
昨日の記事でも取り上げたこのデバイス。
アイアンマンのコアのようなものが胸元に光っているが、この機器の最も注目すべき点は手にはめたグローブ。指の動きを完全に読み取ってくれる。
非常に感度がいいようで、これがあれば仮想空間内に自分の手を再現できる。
ゲーム外のシミュレーションの分野では、軍事や医療などでの利用も始まっているということだ。デバイスの解像度の低さなどが問題になるが、DK2でその点が改善されるため、どういった取組が出てくるのか注目したいところだ。
ここまで、6月に開催された体験イベントや最新の周辺機器事情まで紹介してきた。
7月にはいよいよDK2が出荷される。さらに想像もつかないようなコンテンツが登場することを期待したい。
VRにまつわるニュース・ソフトの紹介はMoguraVRにて更新中!
http://www.moguravr.com/