触れるマンガ?運命を変えるのは君だ!スマホゲーム『FRAMED』

インディーゲーム,スマホゲーム

今回紹介するiOS向けパズルゲーム『FRAMED』は11月13日に公開されたばかりの新作だ。インディゲームの祭典「インディケード2014」でVisual Design賞を受賞するなど数々の賞を受賞してきた注目作でもある。

メタルギアソリッドシリーズの小島監督も2014年ベストゲームとして一押ししているようだ。
メタルギアの小島監督、2014年ベストゲームにスマホゲーFRAMEDを挙げる。ゲーム機の開発者もスマホゲーを認める時代に。(Gamecast)

マンガのストーリーを変えていくという第3者視点のプレイと徹底的にハードボイルドな雰囲気が非常に独特で面白いので紹介しよう。

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コマを入れ替えて主人公を逃がせ!

とあるカバンを持って警察から逃げる、それがこのゲームの主人公の目的だ。プレイヤーは主人公を操作するわけではなく、逃げる主人公を神の視点から手伝うという役割になる。

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プレイ画面はアメコミのようにコマ割りされておりテンポよく逃走シーンが描かれていく。

初期状態のままだと警察に捕まってしまうシナリオを、コマを操作することによって変えていくのだ。

基本操作は、「コマを入れ替える」こと。中盤から、「コマを回転させる」「一度使ったコマをもう一度使う」といった操作も出てくるが、それ以上のものはない。非常にシンプルなパズルだ。

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この一番最初のシーン。このままでは警官に見つかってそのまま捕まってしまう。


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コマを入れ替えることによってドアを抜けて、逃げることができるようになる。

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最初のコマに再生ボタンがあり、ひと通り並べたら実際に結果がどうなるかを見ることができる。右下のコマまで逃げ切ることができれば成功だ。

途中の経過を操作することで、結果を変えるという手法は先日紹介した4コマ脱出ゲーム『アンタルチカ』にも近いものがある。
四コマ漫画で脱出ゲーム!スマホゲーム『アンタルチカ』

コテコテなハードボイルド

このゲームでパズルと同じくらい綿密に練られているのはその「ストーリー」だ。
とは言っても、文字は一切登場しない。キャラクターの表情や動き、描写で見事にストーリーが描かれている。影を描いたグラフィックと、サスペンスでよく流れそうな怪しげなBGMも雰囲気を盛り上げている。

警察からどうやって逃げるかという逃げ方は「窓ガラスを割って飛び出す」、「かけてある服や帽子を奪って他人のふりをしてやりすごす」など、非常にハードボイルドな定番要素が満載。その上、途中でカバンの運び屋である主人公が入れ替わるといった展開も待っている。

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タバコの火をつけると主人公がチェンジ。女の運び屋へ。このハードボイルドな雰囲気がたまらない!

ストーリーがベースとしてあった上でパズルが練られていることがよく分かるシーンがいくつか存在している。普通にパズルを解いていく感覚でプレイしているとどうしても解けないシーンでは、「確かに、それもありか!」と言いたくなるような逃げ方を見せてくれるのだ。

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同じ色の壁から移動していくシーン。色のことだけを考えていると見つかってしまうのだが…

ラストは非常に興味深い結末を迎える。一瞬ループをしているように感じるかもしれないが、スタッフロールが流れるまでが1プレイなので気をつけよう。

メニューは存在せず1シーンごとにオートセーブされていくことからも、一度クリアすれば好きなシーンだけつまみ食いできるゲームというより、マンガやアニメといった作品という印象が非常に強い。パズルはしっかりとやりごたえがあり、エンディングに辿り着いたときの満足感は高い。

プレイ時間は1時間程度と短いが、アプリの値段が500円とやや割高なので購入時にやや躊躇するかもしれない。ただ、マンガやドラマを1本購入すると考えれば妥当で、ゲームとしては今までにない体験で十分面白い。ぜひ試していただきたい一作だ。

[基本情報]
タイトル
FRAMED
制作者 LoveShack
クリア時間 1時間程度
対応OS iOS
価格 500円

ダウンロードはこちらから

  • すんくぼ(@tyranusii

    学生時代、MMORPG「リネージュ」で朝から晩まで飽くことなきレベル上げと戦争に没頭する毎日を送る。本業では廃人卒業後、国家公務員を経て、再びゲームの世界へ。「もぐらゲームス」を立ち上げました。ハマったゲームはライブアライブ、ファイアーエムブレム 聖戦の系譜、デモンズソウルなど。
    個人ブログもやってます:もぐらかペンギンか