シネマチック・ノベルゲーム『fault – StP – LIGHTKRAVTE』リリースなど ~今週のフリゲ・インディーゲームトピックス

インディーゲーム,フリーゲーム,連載

本コーナーでは筆者や編集部がピックアップした、ここ1週間のフリーゲームやインディーゲームの話題を毎週土曜日にお届けします。今週の話題は5件です。

ノベルゲーム『fault – StP – LIGHTKRAVTE』リリース

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ALICE IN DISSONANCEは5月28日、ノベルゲーム『fault – StP – LIGHTKRAVTE』をSteamにてリリースした。

『fault』シリーズは、マナクラフトと呼ばれる技術が存在する世界を舞台とし、正体不明の敵による襲撃事件により国を離れたルゼンハイド国の姫セルフィーネと、そのガーディアンであるリトナの帰郷の旅を描く連作ノベル作品。マナクラフトの存在をベースに歴史や文化まで作り込まれた世界観や、旅先で出会うさまざまな人達とのドラマ、動的なカメラワークによる演出などが見所のシリーズで、“シネマチック・ノベルゲーム”と謳われている。

『fault – StP – LIGHTKRAVTE』は、シリーズ本編の前日譚『SILENCE THE PEDANT』の第1作。本編開始より5年前、平和だった頃のルゼンハイドを舞台とし、絵描きを目指すがうまくいかず自信を失いつつある少年カージが主人公。リトナやセルフィーネも含む周囲の人達との交流や、とある事実を契機とする葛藤などを軸に物語が展開していく。

集団物理アクションゲーム『MoriArashi』リリース

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NADARE Gamesは6月2日、集団物理アクションゲーム『MoriArashi』をiOS向けにリリースした。広告付きの無料アプリとして配信されている。

大量のキャラクターを操作してゴールを目指す2Dアクションゲーム。ステージ中の仲間キャラクターに接触することでプレイヤーキャラと同時に操作できるようになる。仲間には「バウンド力が高い」「体が大きい」などの特徴があるほか、全てのオブジェクトが物理演算で制御されるのも特徴。

ソーシャルローグライク2Dアクションゲーム『常世ノ塔』リリース

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PLAYISMは6月2日、//commentout開発の2Dアクションゲーム『常世ノ塔』をリリースした。Steamにて行われていた早期アクセスはフルバージョンへとアップデート、およびNintendo Switchへの配信も開始されている。

『常世ノ塔』は、現実世界の24時間ごとに構造が変わる自動生成ダンジョンを舞台とした2Dアクションゲーム。全世界のユーザーが一日限定の同じダンジョンを攻略し、ランキングを競い合うというゲーム構成が特徴。プレイヤーがゲームオーバーとなった場所には墓石が建ち、最後に持っていた「遺品」と「最後の言葉」を持って他のプレイヤーのゲームに出現するという、ネットワークを通したゆるやかなソーシャル機能も特徴となっている。

シューティング・アクションゲーム『コスモプレイヤーZ』Nintendo Switch版発売

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有限会社レジスタは6月2日、SOMMIT GAMES開発のシューティング・アクションゲーム『コスモプレイヤーZ』のNintendo Switch版を発売した。発売記念セールとして、6月21日までは約33% OFFで購入可能。

『コスモプレイヤーZ』は階層構造のダンジョンを敵を倒しながら攻略していく作品で、レベルアップのたびにランダムに3つ抽選されたスキルから1つを選んで取得し、多彩な能力強化を行っていけるのが特徴。スキルの取得によりキャラクターの衣装が変化する着せ替え要素や、特定のスキルの組み合わせで発動する「スキルコンボ」も特徴となっている。2020年にスマートフォンでリリースされ、今年3月にはPC版が配信されている。

フリーシナリオRPG『Terminus Historia- 境界戦役 -』クラウドファンディング開始

IMYUICは5月31日、フリーシナリオRPG『Terminus Historia- 境界戦役 -』の開発支援を募るクラウドファンディングを開始した。

IMYUICは、フリーゲームのRPG『ユトレピアの伝説』『12亜神伝』などの作者として知られるIMAYUI氏がディレクターを務めるゲームブランド。アダルトゲームメーカーのアリスソフトのプロデュースにより2020年に商業作品として『ヘンタイ・ラビリンス』(R18作品)をリリース。昨年から2作目の開発に取りかかっていたが、諸事情によりアリスソフトによるプロデュース事業からは完全に離れることとなり、協議の上、IMYUIC単独で開発を続行する許可を得て独立したという。

IMYUICの開発チームは現在、ディレクターである私IMAYUI氏一人の状態。メーカープロデュースから実質的な個人開発となった形だが、クリエイターに引き続き制作に取り組んでもらえる体制を確実なものとし、まずは想定していたクオリティ、ボリュームで完成させられることを第一としてクラウドファンディングを実施したとのこと。

『Terminus Historia- 境界戦役 -』は、ダークメルヘン/フリーシナリオ制RPG/全ドット絵の世界観をコンセプトとし、“境界(Terminus)”と呼ばれる、人と魔の世界のあわいで繰り広げられる両者の戦いを描くという。作品のレーティングは明記されていないが、作品の出自および「これまでのR18ユーザーの方・新しく全年齢ユーザーの方、ともに楽しんで頂けるRPG開発に着手」と記載があることから、R18要素を何らかの形で含むものとみられる。

Steamでのリリースが予定されており、2,000円以上の支援のリターンにはSteamキーが含まれる。なお、本作はIMAYUI氏の過去の作品と同様、『WOLF RPGエディター』で開発される。

  • 中村友次郎(@finalbeta

    RPGのプレイと紹介がライフワーク。システムに凝ったRPGをとくに好んでプレイします。商業で一番好きなゲームメーカーは日本ファルコム。運営型では原神にハマってます。
    過去に十数年ほど、窓の杜の連載記事「週末ゲーム」の編集と一部執筆を担当していました。