ボスバトル特化RPG『廻るジョーカー！』公開など ～今週のフリゲ・インディーゲームトピックス

2024-9-14インディーゲーム,フリーゲーム,連載

本コーナーでは筆者や編集部がピックアップした、ここ1週間ほどのフリーゲームやインディーゲームの話題を毎週土曜日にお届けします。今週の話題は5件です。

ボスバトル特化RPG『廻るジョーカー！』公開

モコーズ氏は9月12日、ボスバトル特化RPG『廻めぐるジョーカー！』をフリーゲームとして公開した。

とある目的のために結成されたギルド≪ジョーカー≫の戦いを描く作品。ダンジョン探索や雑魚戦は存在せず、アドベンチャーパートの展開に応じてボス戦が発生する形でゲームが進行していく。

プレイヤーキャラクターは妖精と人間のハーフである主人公のモニカや、ゴーレムのアルファなど種族的にも個性的な4人。各キャラクターは「チューナー」を最大4つまで装備することで対応するスキルを利用可能となる仕組みで、この際キャラクターごとの能力によって2回発動や全体化、バフ・デバフの効果ターン永続化といった特性がスキルに付与される。

キャラクターとの組み合わせにより同じスキルでも異なる使い勝手となり、これにより戦略の幅が広がるのが本作の大きな特徴だ。ボスも敵によっては凝ったギミックなどもあり、状況やパーティ内の役割分担に応じたスキルカスタマイズが攻略のポイントとなっている。

ミステリーADV『どこにもいなくなった少女』体験版公開

スペインを拠点としたインディースタジオ1564 Studioは9月10日、開発中のミステリーADV『どこにもいなくなった少女』の体験版を公開した。

2021年にリリースされ、2022年に日本語対応した前作『マリンエクスプレス殺人事件』（紹介記事）に続く、「東川乱子ミステリーシリーズ」の第2弾。日本人の女学生「東川乱子」とスウェーデン人の友人「アストリッド・ラーソン」の二人が、学園で新たな謎に挑む。

前作は公称プレイ時間3～4時間で1本道の作品だったが、本作では6つのシナリオ展開と20種類のエンディングが用意されており、公称プレイ時間は約12～15時間。ドット絵によるグラフィックも一新されており、タイルパターンにより往年のPCゲームらしさを見せるキャラクターイラストや、ドットで詳細に描き込まれた背景なども見どころ。チップチューンによるBGMの音色も、同様に往年のADVらしさを演出している印象だ。

リリースは2025年夏予定。なお、本作の制作資金を募るクラウドファンディングも実施されている。

RPG『氷棘のマリオネッタ』PV公開

茶川あくた氏は9月14日、制作中のRPG『氷棘のマリオネッタ』のPVを公開した。

終わりなき冬によって滅びゆく国を舞台に、魔導技師の少年アルバを主人公として物語が展開していく作品。プレイヤーによって個性の異なる魔導人形を創りパーティへ編成する要素も特徴で、「人形創造×救済観劇RPG」と謳われている。

プロローグからChapter.1までプレイでき、完成版にデータを引き継げる体験版も公開中。

「ウディコン」主催者によるウディコンの歴史を語る記事が公開

ゲームコンテスト「WOLF RPGエディターコンテスト（通称ウディコン）」主催・運営のSmokingWOLF氏は9月6日、Ci-enにてウディコンの歴史を運営視点で語る記事「ウディコン：ゲームコンテストの裏側と改善の歴史」を公開した。

年1回開催で今年16回目を迎えたウディコンについて、始めた経緯や順位を決めるシステムの変遷、現在の方式におけるさまざまな仕組みそれぞれの意図、今後の見通しなど多くの内容が語られている。長年にわたるコンテスト運営の知見が込められた歴史的な資料であると同時に、ウディコンのファンにとっても興味深い内容となっている。

ノベルゲームエンジン「Light.vn」バージョン16.6公開

ノベルゲームエンジン「Light.vn（ライト・ヴィエン）」のバージョン16.6が公開された。

ビジュアルノベル系作品を中心としたゲームの制作に適したスクリプト型のゲームエンジン。専用エディターが用意されており、エディター上でのリアルタイムプレビュー機能が大きな特徴となっている（紹介記事）。バージョン16.6では、エディターの便利機能の拡張や、webp形式の画像素材への対応などが施された。

なお現在、Light.vn製ゲームの賞金つきコンテスト「らいとゔぃえん祭2024」が開催されている。短編作品を対象としたコンテストで、作品応募期間は10月31日まで。そのほかふりーむ！が開催している「ふりーむ！ノベルゲームコンテスト」でも利用可能なエンジンにLight.vnが含まれており、こちらの締切は2025年1月5日まで。