Steam週間セール実施中 『Brothers』『Momodora』などおすすめインディーゲーム5作を紹介
ゲーム配信プラットフォーム「Steam」にて現在、週間セールが実施中となっている。
今回は、セールの対象となっている作品のうち、おすすめのインディーゲームを5作品ピックアップして紹介しよう。全て日本語で楽しめるゲームとなっているので、興味を持ったゲームを見つけたらぜひともプレイしてみてほしい。
『Brothers – A Tale of Two Sons』
死の淵に立たされている1人の男。苦しんでいる父を何としても治療したい2人の息子たちに残された手立ては、もはや1つしか無かった。
2人は「命の水」を見つけ出して家に持ち帰るための旅へと出る。2人は生き延びるため、互いを助けあっていかなければならない。
1人が強くある時、もう1人は弱さを見せる。一方が勇敢である時、他方は恐れを感じる。彼らは…兄弟なのだ。
(配信ページより引用)
本作は、スウェーデン人ディレクターJosef Faresとゲーム制作会社Starbreeze Studiosが作り上げたアドベンチャー。ゲームシステムとしては、2人の兄弟の操作をひとつのコントローラで行うシステムが特徴。左右のスティックが兄弟それぞれの動きに対応しているので、兄弟で協力してマップ上の仕掛けなどを上手く乗り越えよう。
パズルを解いたり、様々な場所を探検したり、ボスとバトルを繰り広げた先に待つのは、ゲームならではの衝撃的な演出。作品を終えた後、きっと心に残るものがあるだろう。ぜひ、最後までプレイしてほしい。
『Momodora:月下のレクイエム』
まず紹介するのは、Bombserviceが手掛ける『Momodora』シリーズの4作目『Momodora:月下のレクイエム』。広いマップを探索するタイプの2D横スクロールアクションで、いわゆる「メトロイドヴァニア」と呼ばれるジャンル。
本作でまず目を奪われるのがドット絵で描き込まれたビジュアル。特に「動き」がすばらしい。ドット絵のレトロな印象を受けつつも、なめらかに動くキャラクターのアニメーションはまさに現代の産物。プレイ中、主人公の司祭・カホのやわらかい走りモーションや、ヒットストップがビシッとかかる攻撃モーションも気持ちいい。待機モーションで見せてくれるあくびなどもかわいらしい。
本作はジャンプ&アタックを基本としたスタンダードな2Dアクションだが、カエデの葉を使った近接攻撃の他に、弓矢による遠距離攻撃、2段ジャンプや回避の前転など、初期状態からアクションが豊富。さらに、探索中にゲットしたアイテムでアクションが増えていくため、カホはだんだんと高性能キャラクターとなっていく。
通常の敵の攻撃で体力の大半が奪われてしまうバランスだが、敵への攻撃ヒット時にビシッとかかるヒットストップとともに発生する、長いのけぞりモーションがチャンスとなる。1発当てれば敵の攻撃を中断させられるため、先手必勝だ。また、のけぞりモーションの最中は無防備なので、追撃でコンボを狙える。早い話が、1発当てれば「ずっとオレのターン!」となる。先手をとれず、敵の攻撃を許してしまうと非常に痛い反面、1発でも当ててしまえばなんとかなるので、リスクとリターンのバランスが取れている。
本作は3~4時間程度でクリアできるボリュームだが、本作の真髄は周回プレイにある。クリア後、アイテムやマップなどのデータを引き継いでの2周目が可能となっており、思う存分マップを埋めたりアイテムを収集することが可能なのだ。歯ごたえのあるアクションを求める人におすすめの作品となっている。
紹介記事:
メトロイドヴァニアのツボを押さえた『Momodora:月下のレクイエム』は美しくもダークな夜想曲
『片道勇者Plus』
「強制横スクロール」と「ローグライクRPG」というゲームアイデアを融合した『片道勇者』。今回紹介するのは、要素追加版である『片道勇者Plus』だ。SmokingWOLF氏によって制作された本作は、「不思議のダンジョン」シリーズのフロア滞在ターン数制限を再解釈したかのようなシステムが最大の特徴。
プレイヤーは、画面左端から迫ってくる、世界の終わりである「闇」に呑み込まれないよう、ひたすら右を目指してマップを探索してゆく。「闇」に呑まれるギリギリのところで敵や障害物に挟まれた際の焦燥感と、それを切り抜けた際の達成感は他ではなかなか味わえない。
他にもキャラのスキルカスタマイズや職業選択、難易度の選択に次周への引き継ぎ、さらには日替わりのキャンペーンなど、繰り返し・何度もプレイしたくなる要素が含まれた一作だ。本作は、2016年にTRPG版の発売やリアル冒険ゲームの開催も行われるなど、幅広く展開している名作となっている。
紹介記事:
行きて帰らぬ物語―いやプレイヤー的な意味で。 SilverSecond『片道勇者』レビュー
ゲームの半分はフリーゲームとして作り続けたい ―開発者SmokingWolf氏インタビュー(前編)
「欲しい」と思われるものを作る―ゲーム開発者SmokingWOLF氏インタビュー(後編)
人気ローグライクRPG『片道勇者』がTRPGに!『片道勇者TRPG』が発売決定
『ふしぎの城のヘレン(Helen’s Mysterious Castle)』
『ふしぎの城のヘレン』は、ランダム要素を取り除き極限まで洗練された戦闘システムが特徴のRPGだ。
5時間ほどのプレイ時間にRPGのエッセンスをギュッと詰め込んだ見事な構成となっており、特筆すべきはランダム要素を排除したタクティカルかつ明快な、カウントダウン式の戦闘システム。考える楽しみや敵を出し抜いた時の喜びを与えてくれる。また、フィールドマップの中で活き活きと動く主人公ヘレンのドットイラストも細かいながら魅力のひとつだ。特にヘレンの走るモーションはぜひとも見ていただきたい。目をつぶっている。カワイイ。
まさに短編フリー・インディゲームRPGの傑作といっても差し支えない作品だ。RPG好きにゲームを勧めるとしたら、ひとつは迷わず本作を挙げたい。作者の方の過去作には2Dダンジョン型のRPG『愛はさだめ、さだめは死』もあり、こちらもRPG好きならば試行錯誤して楽しめる作品となっている。
なお、本作はフリーゲームとして公開された作品で、Steamにて配信されているバーションは、英語展開に伴い追加要素が加わった有料版となっている。一度クリアした方も、これを機会にプレイしてみてはいかがだろうか。(日本語対応)
(紹介記事)
定番!おすすめフリーゲームRPG作品13選
『Downwell』
『Downwell』は、タイトルのとおり井戸を下っていく下スクロール型のアクションゲームだ。制作者は、現在インディーゲーム制作者として活動しているもっぴん氏。ゲームの特徴としては、「下方向に進むゲームである」という点と「真下にショットを撃つ武器・ガンブーツの存在」という2点だ
操作は、左右ボタンで移動、ジャンプボタンでジャンプ。そして、ジャンプ中に再度ジャンプボタンを押すと、主人公が履いている「ガンブーツ」で、ホバリングしながら真下にショットを撃つことができる。ガンブーツで落下速度を制御しつつ敵を蹴散らし、井戸の中を下へ下へと降りていくゲームだ。
ガンブーツには弾数の概念があり、一回のジャンプで撃てる回数に制限がある。着地することでリロードできるので、残弾数に気をつけつつ、こまめに着地しながら進めていくのが基本となるだろう。
しかし、着地せずに敵を連続で倒すことで報酬が得られる「コンボ」のシステムがある。リロードは敵を踏んだ際にも行われるため、ショットで落下を制御しつつ、敵を次々と踏みながら降りていくことで着地せずに敵を倒していくことが可能だ。非常にテクニカルで最初は難しいが、コンボを上手く決められたときのスピード感と達成感はぜひ体験して頂きたい。
パワーアップアイテムを選んで強化していく要素や、ジェムを集めて買い物をする要素はあるが、ゲームをやり直すたびにリセットされる「ローグライク系」の仕組みとなっている(マップも自動生成だ)。蓄積によってオマケ要素がアンロックされるが、長くプレイしたからといってだんだんゲームが有利になっていく仕組みはない。自分の腕が全ての、純粋なアクションゲームだ。
(紹介記事)
『Downwell』のアクションに込められた複数のファンクションについて考える
「ガンブーツ」という発明がマリオを超えた。『Downwell』のゲームデザイン